kuro

kuro の紹介

元メイド・イン・ジャパンのセレクトショップのバイヤー。オリジナルキャラクターの黒ちゃんが日本のファッションを発信していきます。

ファッションインジャパン1945-2020ー流行と社会

マスクで蒸れる二度目の夏ですね。

国立新美術館で開催中のファッションインジャパンに行って来ました。

美術館も入り口、出口の一箇所化。手の消毒に体温確認も有りました。

お天気は青空に恵まれました。

ついつい入場前から見入ってしまうガラスの茶室。夏は涼やかに見えます。冷たい飲み物もいただきたい所ですが、作品なので眺めるのみ。

展示は年代ごとにまとめられていました。懐かしいと思ったり、改めてデザイナーさんの事を知ったり、頭の中では時代が前後交差しながら、答えのない答えを探しているようでした。

生地の美しさだったりディテールの面白さだったり、シルエットを見つめたり、途中はショー映像ありTVのCMがあったり、制服や舞台の衣装もあり見応えはたっぷり。月曜日の夜にやっていた「ファッション通信」のビデオが流れていて、あの大きなサングラスに張りのあるお声の大内 順子さんの解説を観て、自分はここから多くを学んだなと思ったり。(本当に毎週楽しみにしていた番組でした)

密にならないよう入場制限をしていて、撮影可能な箇所は案内がありました。

かなり最新の作品も。ファッション学生が数名で学びに来ている様子も伺えました。授業だけでなくファッション一色の空間から得られるものは大きいと思います。

テントが洋服になるデザイン。

2000年代初めにフセイン・チャラヤンのファッションショーでソファカバーからワンピースに変身したのが衝撃的だったなと思い出しました。

今の10〜20代の方がどのように感じるのかも興味があり、会場では耳も澄ましながら歩いてました。

日本は着物から始まり独自の進化を続けて来たという流れを見ることができ、改めてファッションの歴史を認識しました。

お洋服好きさんにも歴史を見たい方も、日本ブランド復習にもなります。

写真は全て第8章「未来へ」から。撮影不可のところが多かったので、あえてこちらの作品のデザイナーさんは記載しないでおきます。

会場を出たところにあった生地が土に還る展示。循環していくことが当たり前の今日。さらなる進化も楽しみです。

8月23日まで国立新美術館にて。

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映画Dris Van Notten

この美しい世界観の着想源は?

ドリス・ヴァン・ノッテンのショーを見る度、溜息と共に首をかしげておりました。

上映中に見逃してしまったドリス・ヴァン・ノッテンのドキュメンタリー「ファブリックと花を愛する男」。恵比寿のガーデンプレイスの中庭、真夏の夜、ピクニックシネマにて...やっと観ました!

場所柄かファッション・ピープルも居て、目で追いたくなるお洒落な方が。

こちらのガーデンピクニックは7月26日~8月25日週末にかけて Kino Iglu(キノ・イグルー)プロデュースで開催。無料で観れるとあって人気で座れず柵の縁に腰掛けましたが、心地よい風が吹いていて終始、快適でした。(あとから判りましたが送風機のお陰でした)。

各々の食べ物飲み物を持ち寄り、リラックスムードの中、映画がスタート。

ドリス・ヴァン・ノッテンはベルギーアントワープシックスの一人。

取材嫌い、職人気質、表に出るのを嫌うデザイナー。

そんなドリスはやはり独特のムードを持ち、生地を並べては次のコレクションに向けて選別。モデルをトルソー替わりにコラージュするように布当てていき、生地遊び。プライベートもパートナーの彼がぴったりと側に付きます。

愛犬も登場しますが、きっとこんなハードワーカーには付き合いきれないでしょう...寝ているシーンがフッと笑わされました。

映画ではメンズのコレクションがフォーカス。フォトシューティングよりもやはり完成に至るまでの生地選びや分量計算、シルエット等、プロセスが印象的。あるコレクションではテーマを決めてプリント生地を作ったり、ファブリックに至るまでの工程も出てきます。

自宅を使ったりスタジオだったり広いスペースに山ほどの布地を並べて、じっくりと見ていきます。

一つのコレクションが終われば、また次のコレクションとファッション業界にいると、「休み」という単語を忘れます。映画でもメンズレディース共に発表しているシーズンがあり、やはり多忙極まりない状態がありましたが、それでもプライベートのドリスに焦点を当てています。(気難しいデザイナーを等身大で自然に撮る、難しい撮影だったそうです。)

言語は英語ですが、終始落ち着いた空気感を纏っていて、きっとその雄大さはあの広大で美しい庭から培っているのだと思いました。またドリスの作る洋服から放つ独特の色は、彼にとっては身近な自然美であることが解りました。

布地は植物のモチーフ柄だったりとても魅力的。映画中、素敵な生地!と思っているとまたその上に生地を重ねたり、ここにはこの生地を差し込もうと試行錯誤しているシーンが有りましたが、私的には1枚でも素敵な布を何とも贅沢使い...とよだれ状態でありました。

映画の最後はデザイナー念願のオペラ座で行った2016-17年秋冬のメンズが登場しますが、より世界観の解りやすい同年秋冬と2017年春夏レディースのショーを貼っておきます。

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映画アレキサンダー・マックイーン

映画McQueen モードの反逆児を観ました。

画像は公式サイトより

心にとても重い…映画でした。

服作りの強い情熱、天才と言われる才能
それを支えるアトリエのメンバ-
一つのブランドに掛かる資金
コレクションに振り回されるスケジュール
契約ブランドやカンパニーの意向

プレッシャーに押しつぶされそうになる日々。

ファッションの世界に入り駆け出しの10代から自殺する40歳までを追ったデザイナー アレキサンダー・マックィーンのドキュメンタリー。

一つ一つのショーに込められたテーマが重苦しく、何よりも服を通しての表現力が物凄い。
テーマに対して制作、コレクション発表、PRにセールスとアトリエを取り巻く人々はさぞ大変だったと共に、経験した事がない仕事の連続だったのだろうなと想像出来ます。

生い立ちから見て強味は、資金を考えられるデザイナーであった事。ロンドンのイーストエンド出身、裕福ではない家庭で育ち、セントマーチン大学の授業料も叔母さんに払って貰ったとのエピソードも。資金使徒についてはその後ビジネス上の事件もありますが、基本は自身のブランドを支える守る為にしっかり調達していたのだと思います。(のちに遺産を奨学金制度に寄付しています)

セントマーチンユニバーシティではMA(マスターコース)卒業コレクションについて「彼は資金調達、制作、発表まで何でも全て自分でやり遂げたのよ」。きっかけは与えたけど彼自身の実力よと言い切っている潔い教育者も登場します。

また修行時代にイタリアのロメオ・ジリにジャケットについて何度もダメ出しを受け、裏地を外したら見えるところに「クソ野郎」と刺繍したエピソードや、失業保険で生地を買ってショーをやり、インタビューされても顔出しNG(失業保険は失業者に払われる為、働いている事がバレないように)だったり、愛犬に会えなくて寂しいようと子供のような一面まで知ることが出来ました。

(ショー終了の挨拶でランウェイでお尻を出したり、悪ガキイメージを持ってましたが、その印象は間違ってなかったようです。)

映画の中でも時折、登場するお母さん。かけがいのない愛情があったようです。6人兄弟の末っ子として育ったからかもしれません。

ただ次第に世の中に認められ多忙になり自分を見失って行き、ドラッグに走ったり(この時代は違法、現在は合法)、ドラッグ所持で捕まったモデル、ケイト・モスを映像で登場させたりしたそれは、創造性に才能は揺るがなかったけれども、彼の精神を支えるものは他には無かったのだろうかと考えさせられます。

さらりと最後の方にHIV感染のサブタイトルが入ったが、そうだったのかと痩せたマックイーンを見て涙が出て来ました。

ただインタビューで50人のスタッフやその家族、スタッフの中にはローンがあったりするからと年間10以上のコレクションといえでもやらなくては!とアトリエを支える経営者としての責任も伺えます。そして自分は「孤独だ」と結び、その重圧は逃げ場のない相当なものだったと思います。

マイケル・ナイマンの音楽が彼の心情とシンクロするかのように挿入されていて、映画を彩ります。

彼の心の闇をファッションを通して終始魅せられた映画でした。

… 暗黒の中に見える美 …

… 美の中に見える暗黒 …

個人的には2001年のVossのショーが好きですが、2009年(2010年春夏)、リー・アレキサンダー・マックイーンによる最後のコレクションを貼っておきます。

*リンクによる問題が発生した場合は、削除いたします。

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Amazon Fashion week 2019

1年ぶりにファッションウィークに参戦してきました。
世界ではソウル・ファッション・ウィークが被ってましたね。

寒暖差のある週で、関わる皆さんにとって大変だったのではと思います。
この日観たのはbeautiful people(ビューティフル・ピープル)
大分以前に六本木ミッドタウンで観て以来、変化・成長が気になるところ。

2019年3月23日(土)16:00~曇り空 12~13℃

インビテーションは医学的な臓器の図解にColored Pencilsと書かれた白い封筒。開けると臓器の名前の付いた色鉛筆が!

ピンクベージュから赤色とこれまた臓器色。今回のコレクションはおどろおどろしいのかなと想像が膨らみます。

会場は経済産業省との事。

渋谷ヒカリエじゃないの?と不思議に思っておりましたが、当日は14時からヒカリエでショーがあり、さらに会場を移して発表された模様。

15時過ぎには経済産業省の門前に、ファッションピープルがずらり。会場スタッフとなごむ場面もあり、ご家族やご友人、お客様中心の観客のようでした。

地下会場へ向かう案内には、若手デザイナー支援コンソーシアム1周年記念イベントなタイトル。

会場内には傾斜の付いた木製のランウェイが舞台から続きスクエアに設置。スクエアの外側内側に観客が座るスタイル。
普段は講演や式典をする場所でしょうか、、、舞台上にはえんじ色のカーテンが下がっていました。

ショーは心臓音からスタート。(一緒にドキドキしました。)

スキン色のカットソーや血管のように張り巡らせたような植物プリントのワンピース、赤や黒のハートのアクセサリーをコーディネートしたもの等、インビテーションにあった臓器からインスピレーションと思われるディテールを見ることが出来ました。ランウェイがスキンカラーからブラウン、黒とグラデーションのように色が変化して進みます。
差しで赤あり、メンズが入ったり、流れの中でもハッとする場面が有りました。

実際のコレクションはおどろおどろしい感じは無く、品の良いリアルクローズ。
シンプルな形状の中にデザイン、ほんのり香る程度の毒エッセンスとでもいう感じでしょうか。
個人的にはその毒エッセンスにセクシーさを感じ、その向こうに日本の美を観たショーでした。

現在、公式HPでもヒカリエでのショーが見れました。
beautiful people 2019AW

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Amazon Fashion Week Tokyo VIVIANO SUE 2018AW

3月19日から24日まで東京のファッションウィークでした。

渋谷ヒカリエを中心にランウェイが行われ、都内各所で2018〜19年の秋冬が発表されています。

21日の祭日に2つショーを観て来ました。3月も中旬過ぎてたにも関わらず、とても寒い雨の朝でした。

一つ目はVIVIANO SUE(ヴィヴィアノ・スー)。

カラフルなインヴィテーション。ショーも招待状のイメージで色鮮やかなファーをふんだんに使ったラインナップ。

カラー、メタリック、華やかで若さ伝わるエネルギッシュなショー。

そしてTadashi Haradaさんのヘアーメイクも注目。VIVIANO SUEさんのクリエイションにコラボしたカラーウィッグを使ったビビットスタイル。ピンクにブルー、レッドと裾広がりのボブスタイルでコーディネート。(残念ながら、メイクは遠くてよく見えませんでした)

音楽は、退廃敵なムード、パンキッシュな音に時折ノイジー。
ランウェイにはスタンディングポイントが有り、モデルさん一人ひとりにスポットライトが当り、舞台のような演出も印象的でした。

最後にキャットウォークしたのは歌手の中島美嘉さん。その時は気付きませんでしたが、表現力のあるモデルさんだなぁと思っていました。
全体を通して魅せるショーでした。

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