映画アレキサンダー・マックイーン

映画McQueen モードの反逆児を観ました。

画像は公式サイトより

心にとても重い…映画でした。

服作りの強い情熱、天才と言われる才能
それを支えるアトリエのメンバ-
一つのブランドに掛かる資金
コレクションに振り回されるスケジュール
契約ブランドやカンパニーの意向

プレッシャーに押しつぶされそうになる日々。

ファッションの世界に入り駆け出しの10代から自殺する40歳までを追ったデザイナー アレキサンダー・マックィーンのドキュメンタリー。

一つ一つのショーに込められたテーマが重苦しく、何よりも服を通しての表現力が物凄い。
テーマに対して制作、コレクション発表、PRにセールスとアトリエを取り巻く人々はさぞ大変だったと共に、経験した事がない仕事の連続だったのだろうなと想像出来ます。

生い立ちから見て強味は、資金を考えられるデザイナーであった事。ロンドンのイーストエンド出身、裕福ではない家庭で育ち、セントマーチン大学の授業料も叔母さんに払って貰ったとのエピソードも。資金使徒についてはその後ビジネス上の事件もありますが、基本は自身のブランドを支える守る為にしっかり調達していたのだと思います。(のちに遺産を奨学金制度に寄付しています)

セントマーチンユニバーシティではMA(マスターコース)卒業コレクションについて「彼は資金調達、制作、発表まで何でも全て自分でやり遂げたのよ」。きっかけは与えたけど彼自身の実力よと言い切っている潔い教育者も登場します。

また修行時代にイタリアのロメオ・ジリにジャケットについて何度もダメ出しを受け、裏地を外したら見えるところに「クソ野郎」と刺繍したエピソードや、失業保険で生地を買ってショーをやり、インタビューされても顔出しNG(失業保険は失業者に払われる為、働いている事がバレないように)だったり、愛犬に会えなくて寂しいようと子供のような一面まで知ることが出来ました。

(ショー終了の挨拶でランウェイでお尻を出したり、悪ガキイメージを持ってましたが、その印象は間違ってなかったようです。)

映画の中でも時折、登場するお母さん。かけがいのない愛情があったようです。6人兄弟の末っ子として育ったからかもしれません。

ただ次第に世の中に認められ多忙になり自分を見失って行き、ドラッグに走ったり(この時代は違法、現在は合法)、ドラッグ所持で捕まったモデル、ケイト・モスを映像で登場させたりしたそれは、創造性に才能は揺るがなかったけれども、彼の精神を支えるものは他には無かったのだろうかと考えさせられます。

さらりと最後の方にHIV感染のサブタイトルが入ったが、そうだったのかと痩せたマックイーンを見て涙が出て来ました。

ただインタビューで50人のスタッフやその家族、スタッフの中にはローンがあったりするからと年間10以上のコレクションといえでもやらなくては!とアトリエを支える経営者としての責任も伺えます。そして自分は「孤独だ」と結び、その重圧は逃げ場のない相当なものだったと思います。

マイケル・ナイマンの音楽が彼の心情とシンクロするかのように挿入されていて、映画を彩ります。

彼の心の闇をファッションを通して終始魅せられた映画でした。

… 暗黒の中に見える美 …

… 美の中に見える暗黒 …

個人的には2001年のVossのショーが好きですが、2009年(2010年春夏)、リー・アレキサンダー・マックイーンによる最後のコレクションを貼っておきます。

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