kuro について

元メイド・イン・ジャパンのセレクトショップのバイヤー。オリジナルキャラクターのクロちゃんがファッションや感動したものを発信していきます。

LOVEファッション-私を着がえるとき

京都で開催していた展示の巡回が熊本現代美術館にやって来ました。福岡から電車でアクセス。

エントランスは「LOVE」の文字

展示は17世紀のドレスやスーツからスタート。この時代のドレスは骨組みが入った立体的なもの。どうやって着ていたのだろうと考えさせられます。

ヘッドドレスも含めてコレ欲しいって作品が!時代を超えてファッション愛は続きます。

過去から進化過程を得て現代へ。様々なシルエットのファッションが並びます。

コムデギャルソンの作品

一生のうちにどれだけの洋服を着るのでしょうか。着ないとしてもファッションからはデザインの面白さと元気が貰える気がするのは私だけでしょうか。

何もお金を掛けたりしなくても自分だけのファッションは追求できると思います。毎日同じ服でももちろん構いませんが、現状裸で過ごす訳にはいきませんので、この衣服の世界に興味があるだけで日々の楽しさは増幅するに違いありません。

ボタン一つ替えてみる、真っ黒一色に白いレースを入れてみる、何も入らないけど可愛いバックをコーディネートに追加してみる、それだけで気分が上がったり楽しくなるのがファッション。

最後のゾーンは近代

刺激的なファッションもたくさん展示してありました。

さすがに普段使いは無理ですが、舞台に立つあの方が着そうとか、あの知り合いに似合いそうとか想像するのも楽しいですし、ご自身にも何かの参考になると良いですね。あらゆるフォルム、デザインから美しさは一つでないと言われているようです。

余談ですが、ついでに街散策もしました。美術館のあるビルの裏手には拘りのファッションを扱ったお店がありました。気分を盛り上げて店舗周りしても、カフェでまったりファッションを語ってもまた良し。こういった展覧会を機にファッションにドップリ使っても良し。次は4月16日から東京で公開です。ファッションの輪、広がると良いですね。

熊本市現代美術館 ※展示は終了しています。

東京オペラシティ アートギャラリー 会期2025年4月16日(水)~6月22日(日)

映画ジョン・ガリアーノ

Christian Diorのクリエイティブ・デザイナーとして活躍、現在はMargieraのデザイナーであるJohn Gallianoの映画を観ました。

ファッションの勉強をしていた若き日に課題のために読んだジョン・ガリアーノの本、今でも思い出します(分厚く重い本で持ち歩けず図書館内で読んでました)。

大成功を収めていたバックステージでは何が起きていたのでしょうか。物事は意識して見ようとしなければ一方だったり狭い範囲しか見えていない事が殆どです。

もっと他方面から広い範囲で知りたくなり映画館へ。ポスターは映画館の赤い絨毯にマッチしていました。

こちらはドキュメンタリー映画で、学生時代は物静かで大人しい人柄であると言うストーリーからスタート。子供時代は自身が移民で英国に来たこと、兄弟家族のことも語られます。身の振り方を学べる友人との出会いから、すでに天才的な才能を開花させて行き、卒業後は流れるようにコレクション発表。勿論、資金的な問題は発生します。

数々の協力を得てコレクション発表を重ね、遂にはファッション業界の重鎮であるアナ・ウインターに認められます。

そこから2024年現在世界一の資産家LVMHのベルナール・アルノーよりDiorのクリエイティブ・デザイナーを任され大活躍。名実共に世界的に有名なデザイナーとなりました。

一旦メゾンに入るとコレクション発表にスケジュールは回って行きます。ウィメンズだけでなくオートクチュールにアクセサリー、自身名の冠ブランドも有り、ひとシーズンが終わると次々との流れになり、その中で次第に疲労していきます。

精神安定剤にアルコール、仕事中毒と依存が高まり、そんな日々が続けば人はどうなるでしょう。

いくら好きな仕事と言えども人間としてベーシックな生活や健康が保てなければ心身は崩壊するに違いありません。そんな多忙な中タイミング悪く、片腕だったチームの一員がドラッグで命を落とします。

そして極めつけにYOUTUBEで、人種差別的な発言をするデザイナーの姿が拡散。しかも同じ店で3回も酔っ払い失言があったとの事。

何か意図的にとも考える事はできますが、そこまで追い詰められているのに誰も近しい人は止める事は出来なかったのか…デザイナーとは裸の王様でやりたい放題なのか…考えさせられます。

映画は近年Diorメゾンを訪問するジョンの姿も映します。コレクションで発表したアーカイブを見て蘇る感情はどのようなものだったのでしょうか。

もしかしたらDiorへの復活も予想させるような流れでしたが同じように限界になるような働き方は決してして欲しくありません。

現職のマルジェラで健全な働き方を学んでいると良いですね。

またファッションに関わる皆さんや天才と呼ばれる人たちに関わる方は学校では学べないその関係性や触れ合い方を知るべきかもしれません。メゾンと言えども労働と賃金が発生する以上会社ですから、デザイナー自身の教育もすべきなのかも知れません。

全てでは勿論ないですが、映画によって多角的に見ることはできたと思います。登場した人物の中でモデルのナオミ・キャンベルがYOUTUBEの映像を「観てないし見たくもないわ」と言っていたのが印象的でした。信頼があればこその言葉ですね。

映画「ジョン・ガリアーノ 世界一愚かな天才デザイナー

個人的に印象に残っているこちらのショーを貼っておきます。

DIC川村記念美術館ロスコルーム

2024年9月某日、千葉県佐倉市にあるDIC川村記念美術館へ行きました。

こちらはJRか京成佐倉駅から送迎バスで向かいます。

広大な敷地内にはレストランや売店があり、美術館鑑賞後に園内を巡るのも楽しみの一つ。

絵に描いたような噴水のある池
美術館入り口

こちらの美術館が2025年1月に閉館との情報があり、ショックが隠せません。

お気に入りは美術館所蔵ロスコルーム。画家マーク・ロスコの作品を一部屋に展示しており、部屋の空間ごとロスコの作品を体感できる。心情とのマッチングはその時々で違い、色が心地良い時や息苦しくなる時や、また少し暗めの照明で眠くなる時も。

毎シーズンとは言わないですが足蹴に通った美術館。散歩しながら緑に癒され心が落ち着いていく時間。

慣れているのか近くに来てくれました。

館内にはお茶室もあり、展覧会の作品に寄せた和菓子と抹茶のホッとする一時も楽しみの一つ。

お茶室からの風景

またレストランも敷地内にあり、こちらのデザートもコラボ企画があったりと食事も外せない楽しみです。現在は閉館を聞いて来館混雑もあり、キッチンカーも出ているとの事。

広大な庭や屋根のある休憩所もあるのでお弁当を持参しても良さそう。(海や山に行くのと同じでゴミ等は持ち帰りましょう)。

緑や花で溢れていました

展示は西川勝人「静寂の響き」を開催中。2025年1月26日(日)まで。

館内と窓からの風景や採光を活かした展示のレイアウト、作品の魅せ方、素晴らしかったです。

世の中では芸術は不可欠ではないといわれたり、ビジネスを考える上では無駄のように扱われたりもします。しかし感性を育て心を豊かにしクリエイティブ思考になる、そんな場として大切であり他にはない空間と考えています。

この美術館の行く末を見守りたいと思います。

※9月末日、閉館が3月まで延長との記事を拝見しました。

DIC川村記念美術館

COMICO ART MUSEUM

暖冬ですね…

大分県由布市にあるCOMICO ART MUSEUMに行きました。湯布院町に位置するこちらは現代アートの美術館で2017年に開館し、2022年に別館オープンとの事で、以前から気になっていた場所です。

湯布院は由布岳を望む温泉のまち、流れる川や湖には温泉水が混じり、冬の空気との温度差がある日には湯気立ち、神秘的な風景を楽しむことができます。朝、散歩をしておりましたらシラサギが居ました。綺麗な水の証拠ですね。

COMICO ART MUSEUM 外観

前日の雨が溜まっていた屋根から降り落ち、美術館の壁面にある水場に落ちて水輪(すいりん)が出来るのもまた美しかったですが、こちらは計算したものではないとの事でした。

整然とした作品が美術館という箱の中で静かに語ります。絵画ではなく写真です。いつまでも見ていたくなります。立体も普遍・永遠的なデザインというべきでしょうか、こちらのトップに乗っている形が上にほんの少し伸びたデザインになっていて、まるで見えない何かに繋がっているような何とも言えない魅力でした。

杉本博司さんの作品。

ドクロが描かれていました。様々な表情があります。

村上隆さんの作品ではお花のキャラクターが有名ですが、どちらも大量に描かれているのが特徴です。作品のお花やドクロの表情の違いは一つ一つ個性と共に一人一人への愛情なのではと思いました。

数字が床に吸い込まれていく宮島達男さん作品「Time Waterfall」

窓の外は湯布院の自然風景、お天気だと光が取り込まれ、作品とコラボレーションします。こういった作品の展示は、見るたびに表情が変わり、瞬間瞬間が一期一会になりますね。隈研吾さん手がけた建築含めて、作品を魅せるデザイン力を感じます。

本館→別館→本館2階へと順路を辿ります。

奈良美智さんの犬の作品はかなり撮影者が多く、なかなか人がいない時に移すのが大変でした。名和晃平さん、森万里子さんの作品が豊かな自然の中にマッチしておりました。この日は晴れておりましたが、曇りや雨の日、違う季節も気になります。

美術館鑑賞の後は金鱗湖を周りました。湖では鯉やフナが優雅に泳ぎます。その後は天井桟敷(亀の井別荘のカフェ)でお茶をして余韻に浸りました。大分県の湯布院へ行こうとなった時は、現代アートに触れながらの観光もお勧めです。

COMICO ART MUSEUM

霧島アートの森

人生で行きたい所というリストがあります。以前お会いした方がリスト化していますと言われたのをきっかけに始めておりました。

なかなか北方面も行けてないですが、南方面も難しいなと思いながらリストに打ち込んだ「霧島アートの森」は鹿児島県にあります。2~3週間前より情報収集、切符の手配、天気予報を張り込みつつ、週末に行って参りました。

車の運転ができないので、九州新幹線と在来線、町営バスを利用して到達しました。なかなかの移動時間ではありますので、金曜夜には鹿児島中央駅まで行き、土曜日に観て、日曜は不測の事態に備えてのスケジュール。

JR日豊線で鹿児島中央駅から隼人に向かう車窓。山に向かいますが、まずは海を見ながらの移動。

田園風景は稲が成長中、緑がまぶしかったです。

こちらが霧島アートの森の入口、町営バスがすぐ近くに止まってくれます。

入口から見えておりますが、まずは草間彌生さんの作品がドーン。

緑の縄とピンクのホースは企画展示の一部。館内含む園内に張り巡らされていました。

こちらの美術館は館内と館外に分かれて展示があり、それぞれ料金設定しています。

館外=野外の常設展のみの入場だと大人320円(2023年8月時点)という優しさ。近かったらしょっちゅう行っちゃうなぁと思いました。

館内では特別企画展「飯川雄大展」の展示作品が開催中(2023年9月10日で終了)でした。ピンク色の猫がかなり主張していますが、小林さんというようです。見えたり見えなかったり野良猫のように登場する猫さんです。美術館の館全体に引っ付くように展示されていて「何々!?」とビックリさせてくれます。

先程のピンクのホースはこの猫さんに繋がっているようでした。館内の企画展ではこの作成風景が映像で見ることができました。

午前中に着いたので暑くなる前にとまずは野外展示から見始めました。

こちらは埋まってるの??置いてあるの??な作品。羊に見えます。

公園の遊具のような作品がありました。実際に遊べます。

こちらは何だか不思議、フレーム(額)が散乱中。ファッションのビジュアル撮影にも良さそうです。

映えます。記念撮影にもお勧めの作品。野外の作品は撮影可です。アート作品とコラボレーションしてみてくださいね。

さらに奥へと進みます。

入りたくなるようなアプローチ。この先に何が見えるのでしょうか。

ワクワクしながら歩きます。くり抜かれた細い場所から光が差し込んでいて美しい…

先の方は現地でお楽しみくださいね。

「森の中でもアートごろごろ」

遺跡?作品?突如目に入ってきます。

さすがはアートの森ですね。至る所に作品があり、広場から森の中へと続いていきます。道はありますが、歩きやすい靴で行くのがベターです。

自然の中にあるアート。季節の移り変わりで見え方が違ったり、自然との調和も面白さの一つです。

こちらはお洒落な水飲み場。エントランスからは大分歩いたかなと思う辺りに設置してあり、リフレッシュに良いタイミングで出現。

この犬の作品もあちこちで出会えます。まるで一緒にアート散歩をしてくれているようです。野外は大分回ったところで、屋内に移動します。

企画展「飯川雄大展」

館内は至るところに縄や紐が展示。やはり置いてあったり出っ張っていると引っ張りたくなるのが心情。

実は触って引っ張ることが出来ます。館内で撮り忘れておりますが、最初に写真にあったグリーンの縄は館内へと続いております。外から中、中から外へとこの紐達は動くことが出来るのです。まるで生きているみたいです。

一人では無理だなと見ていると、美術館員さんが一緒にと手伝ってくれました。力及ばず大変でしたが、美術鑑賞で体力使うという意外性が楽しかったです。

屋内と屋外の間に展示されている草間彌生さんの作品。

最後にカフェに寄ろうと向かうと草間彌生さんの水玉ヒールがお出迎え。カフェとミュージアムショップは併設された形で在ります。カフェのテラス席からは野外の作品が見えておりました。特等席かもしれませんね。

リストにあった行きたかった場所

もう一度行きたくなり、再び下に追加いたしました。

霧島アートの森