東京都現代美術館で行われている展覧会に行って来ました。
山口 小夜子さんというファッション・モデルをご存知でしょうか。
資生堂の広告でその姿を思い浮かべる方もいるかもしれません。
“パリ・コレクションで初めてデビューしたアジア人モデル
SAYKOマネキンまで作られ、世界のショーウィンドーを飾った
モデルと言われる職業を表現者とした人”
今でいうアジアン・ビューティ。
まるで日本人形の様な容姿。
初めて雑誌で見た時の印象はそんな感じでした。
自らをウェアリストと呼ぶ、彼女のコレクションでのキャット・ウォークはとても印象的でした。
まるで洋服が生きているかのようです。
今回の展覧会でも数多く、ファッションショーで歩く映像が有りました。
海外モデルから比べると少し小柄とも思えますが、ショーの中では何故か大きく感じます。
こちらの作品:山口小夜子×生西康典×掛川康典《夢よりも少し長い闇》2015
マネキンのインスタレーションと共に、音、言葉、光、影がコラボレーション。
こちらは躍動しながら音読する作品。
モデルという枠から出て、映画に出演したり、パフォーマンスをしたり、多くの芸術に携わった人としても有名です。
現代のモデルさんも女優さんへの転身など見られますが、
とりわけアンダーグラウンドな音楽やアートに積極的に関わった方だと思います。
会場はいくつか区切られ、人形劇や短編映像、言葉と音楽、そして彼女の美しい表現が随所にありました。
「魂は人という服を着ている…」
そんな言葉も聞こえました。
「着る」事にとことん拘った人。
残念ながら2007年に他界されてますが、私にとっては、とても神秘的な存在でした。
ご興味ある方は是非。(会期:6月28日まで)